第206条所有権の内容過去問 1
所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。
この条文の過去問 1問
所有権に基づく妨害排除請求権を行使するには、妨害状態が発生したことについて相手方に故意又は過失がなければならない。
妨害の状態があれば足り、相手方に故意・過失がなくても妨害の排除を請求できる。
解説
誤り。所有権に基づく妨害排除請求権は、所有権を妨げる状態があれば行使することができ、相手方の故意又は過失は要件ではない。
【ひっかけ】不法行為による損害賠償(709条)の要件である故意・過失を、物権的請求権に持ち込んだ作り方。
【条文】民法709条「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。」
【条文】民法206条「所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。」
故意又は過失を要件として定めているのは、不法行為による損害賠償の責任である(民法709条)。所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する(206条)。所有権に基づく妨害排除請求権は、この所有権の行使を妨げている状態を除くことを求める権利で、損害の賠償を求めるものではない。そのため、妨害状態が生じたことについて相手方に故意又は過失がなくても、行使することができる。