第960条遺言の方式過去問 1
遺言は、この法律に定める方式に従わなければ、することができない。
この条文の過去問 1問
遺言は要式行為であるから、遺言の解釈に当たっては、遺言者の真意を探求すべきではなく、遺言書の文言のみを形式的に判断しなければならない。
遺言の解釈では、文言を形式的に見るだけでなく、遺言書の全体と作成当時の事情から遺言者の真意を探る。
解説
誤り。遺言の解釈では、遺言書の文言を形式的に判断するだけでなく、遺言者の真意を探究すべきである。
【ひっかけ】遺言が要式行為であることを、解釈の方法まで形式的であるべきという話につなげた肢。方式の厳格さと内容の解釈とは別の問題である。
【条文】民法960条「遺言は、この法律に定める方式に従わなければ、することができない。」
【根拠】最高裁判所第二小法廷判決 昭和58年3月18日(昭和55(オ)973、集民138号277頁)裁判要旨「遺言の解釈にあたつては、遺言書の文言を形式的に判断するだけでなく、遺言者の真意を探究すべきものであり、遺言書の特定の条項を解釈するにあたつても、当該条項と遺言書の全記載との関連、遺言書作成当時の事情及び遺言者の置かれていた状況などを考慮して当該条項の趣旨を確定すべきである。」
遺言は、民法に定める方式に従わなければすることができない(民法960条)。最高裁昭和58年3月18日判決は、遺言の解釈にあたっては、遺言書の文言を形式的に判断するだけでなく、遺言者の真意を探究すべきものであるとした。特定の条項を解釈するときも、遺言書の全記載との関連、遺言書作成当時の事情及び遺言者の置かれていた状況などを考慮して、その趣旨を確定すべきであるとしている。肢は真意の探究を否定している点で誤りである。
【ポイント】方式は厳格に、解釈は真意の探究で。
【出典】最高裁判所第二小法廷判決 昭和58年3月18日(昭和55(オ)973、集民138号277頁)裁判要旨 https://www.courts.go.jp/hanrei/66874/detail2/index.html
